インタビュー

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自身の大病経験から、
患者さまにお伝えしたいこと。

大きな病気にならないために、定期的な健康診断はもちろんですが、生活習慣で変えられることもたくさんあります。診察では患者さまのお話をじっくりと伺って、ライフスタイルのアドバイスもしていきたいと思います。

消化器系を専門にされたきっかけやエピソードを教えてください。

最初は興味からでした。大学のときにはいろいろな科目を勉強するんですが、消化器はとくに難しいなという印象でした。ひとくちに消化器といっても口から肛門までさまざまな臓器があり、下痢をひとつとってもなにが原因なのかを特定するのに苦渋するんです。将来的に考えても、さまざまな方向で研究することができそうだなと思い、消化器を専門に選びました。

診療でとくに力を入れていることはなんですか?

がんの早期発見です。がんは早く見つければ改善しますし、ピロリ菌などがんの原因になるものを除去すればその方の健康寿命は延ばせます。やはり長生きできても寝たきりではつらいことが多いと思います。健康で、なんでも食べることができて、好きなところに行ける。そうした豊かな生活は、人間が生きるうえでとても重要なことです。そのために私たち医師ができることは、病気を治療して改善させることはもちろん、食事や生活面からも健康寿命を延ばすアドバイスをすることだと思います。だからこそ、患者さまには定期的に健康診断を受けることをおすすめしています。

がん検診はどういったタイミングで受けるのがよいでしょうか?

現在では、35歳以上が「がん年齢」と言われています。35歳の誕生日を迎えたら、一つの区切りとして1回は検診を受けてほしいですね。そこでなにもなければ、2~3年に1度を目安に検査をしていくのがよいと思います。もしそこでがんが見つかれば早く取ること。いまはお腹を切らずに内視鏡での手術が主流です。早く見つかれば対処できますから、がんは死刑宣告ではなくて改善が見込める病気なので怖がりすぎる必要はありません。

ご自身で「自分は大丈夫だ」と思っていても、それなりに年を重ねればなにかしら異常が出てきてもおかしくはありません。がん以外にも隠れている病気を早く見つけて治療するために、面倒くさがらずに検査を受けてほしいと思います。

がんの予防のために、気を付けるべきことを教えてください。

がんのリスクを減らすことです。ピロリ菌は発がん因子ですので、胃の中にいることがわかったら除菌の治療をしてください。それとタバコのなかには発がん性物質が含まれていますので、禁煙は必須です。

食生活でも注意できることはあります。加工食品の中にはさまざまな添加物入っていて、それぞれには発がん性物質がないことは確認されていますが、添加物同士が一緒になると発がん性を持つものもあります。また、焦げた魚も避けたほうがいいでしょう。発がん性物質のほかに、注意したいのががんの促進因子である塩分です。もちろん、人間の身体は胃酸を出して発がん性物質の活動を抑える仕組みになっていますから、発がん性物質や促進因子を口にすることをゼロにするまでの必要はありませんが、できるところから注意していただければと思います。

院長ご自身も手術を受けたとお聞きしました、患者側になって感じたことはありますか?

私はお腹の悪性リンパ腫で手術をし、その後腸閉そくを起こして2回手術を受けました。そのときは経過を見ながら2回目の手術を決めたので60日も入院しました。看護師さんやお医者さん方にはとてもお世話になりましたし、大きな病気をすると今までの生活のありがたみも実感します。

だからこそ、病気は小さなうちに芽を摘んでおくべきだと思います。自覚症状が出にくい生活習慣病などは治療をあきらめてしまう方も多いですが、あとになってそれを後悔しないようにできることから始めてほしいですね。まずは食生活と運動に気を付けること。するとお薬の作用も出やすくなります。徹底するのは難しいかもしれませんが、患者さまの生活環境をお聞きしながらどんな対処ができるかを具体的にアドバイスさせていただきますので、どんなことでもご相談いただければと思います。